雙鬼 謂うところの 岐蘇路は 今でこそ 歩きやすく 整備 されているけど 当時は 道幅は せばまり 道の 痕跡 さえ さだかならぬは 常で あったときく。それでも 夏には 盆踊りの 輪が 幾重にも 出来上がり 近在から 押し寄せて来る 人波で みちを 賑わしている ことも あったり したようだ。今日の 邦人ならぬ 人びとの 訪れが 取って代わり そうぞうも つかない 人出には ただただ 驚嘆している。地球の いたるところから かの 路を 目指して 紅毛人などが 歩を 運ぶ という。この 盛況を 予想した 人たちは あまり いなかった かもしれないと 想った。