「漁師の娘」の感想
漁師の娘
りょうしのむすめ
初出:「家庭雑誌」1897(明治30)年1月25日

徳冨蘆花

分量:約33
書き出し:一常陸《ひたち》の国霞が浦の南に、浮島《うきしま》と云って、周囲《めぐり》三里の細長い島がある。二百あまりの家と云う家はずらり西側に並んで、向う岸との間は先ず隅田川位、おおいと呼べば応《おう》と答えて渡守《わたしもり》が舟を出す位だが、東側は唯《ただ》もう山と畠で持切って、それから向うへは波の上一里半、麻生天王崎《あそうてんのうさき》の大松《おおまつ》も、女扇《おんなおうぎ》の絵に画《か》く子日《...
更新日: 2020/09/01
19双之川喜41さんの感想

 筑波山を 遠望できる 霞ヶ浦に住む 漁師の娘は 拾い子であり そのことを 学校で謗られ 登校拒否児になってしまうけど 親身に両親の面倒をみた。ある時 育ての父親が酒を欲しがるので 嵐の中に船を漕ぎだし 行方不明となる。 その後 湖の底から 娘の歌声が聞こえたりするようになる。風景や 漁師の生活の描写が 素晴らしい。心に残る作と感じた。