「猫と庄造と二人のをんな」の感想
猫と庄造と二人のをんな
ねことしょうぞうとふたりのおんな
初出:「改造 新年号 第十八巻第一号」1936(昭和11)年1月1日

谷崎潤一郎

分量:約180
書き出し:福子さんどうぞゆるして下さい此《こ》の手紙雪ちやんの名借りましたけどほんたうは雪ちやんではありません、さう云《い》ふたら無論《むろん》貴女《あなた》は私が誰だかお分りになつたでせうね、いえ/\貴女は此《こ》の手紙の封切つて開けたしゆん間「扨《さて》はあの女か」ともうちやんと気がおつきになるでせう、そしてきつと腹立てゝ、まあ失礼な、………友達の名前無断で使つて、私に手紙よこすとは何と云ふ厚かましい人...
更新日: 2020/08/28
19双之川喜41さんの感想

 庄造は 日頃 畜生の悲しみ 自分だけは 読み取れると 自負していた。前妻と後妻とが 猫を巡って 争奪戦を 繰り広げるというのが 筋であるけど 猫の 詳細な描写は 愛猫家を 堪能させるかもと感じた。漱石の 「我猫」と 張り合っているようでもあり 猫もの好きには 堪らないかもしれない。

更新日: 2020/01/11
7169bc836498さんの感想

谷崎といえば、細雪 ササメユキと思っていました。こういう小説もあったんですね。私も22年間すごい美人のメス猫を飼っていました。猫の態度が好くわかっていることがわかります。きっと谷崎も猫、それも美人のメス猫が好きだったのでしょう。