庄造は 日頃 畜生の悲しみ 自分だけは 読み取れると 自負していた。前妻と後妻とが 猫を巡って 争奪戦を 繰り広げるというのが 筋であるけど 猫の 詳細な描写は 愛猫家を 堪能させるかもと感じた。漱石の 「我猫」と 張り合っているようでもあり 猫もの好きには 堪らないかもしれない。
谷崎といえば、細雪 ササメユキと思っていました。こういう小説もあったんですね。私も22年間すごい美人のメス猫を飼っていました。猫の態度が好くわかっていることがわかります。きっと谷崎も猫、それも美人のメス猫が好きだったのでしょう。