「亡鏡花君を語る」の感想
亡鏡花君を語る
なききょうかくんをかたる
初出:「改造 第二十一巻第十号」1939(昭和14)年10月1日

徳田秋声

分量:約10
書き出し:明治二十四、五年頃ではなかつたかと思ふが、私が桐生悠々君と共に上京して、紅葉山人の横寺町の家を訪れた時には、鏡花君は既に其の二畳の玄関にゐた。私達と同郷で、特に私とは小学校が一つなのだが、クラスが違つたせいか、其頃には互ひに相識る機会もなく、私達の通つてゐた石川県専門学校が高等中学になる時、一般の入学試験があり、私達も其の試験を受けたが、通路を隔て私と同列の側にゐた桜色の丸い顔をして近眼鏡をした青...
更新日: 2022/05/25
19双之川喜41さんの感想

 泉鏡花は 小さい 御神酒徳利のようなものに 水を入れておき 原稿用紙に 執筆前に ふりかけて いたという。また 尾崎紅葉先生の原稿を 投函する前に 凾の周りを 三周して 無事到着を 祈ったそうである。葉門三人には 変わり者が いたのだと 感じた。