「故郷」の感想
故郷
こきょう
初出:「中央公論」1932(昭和7)年1月1日

魯迅

分量:約26
書き出し:私はきびしい寒さを物ともせず、二千里の遠方から二十余年ぶりで故郷へ帰って来た。冬も真最中《まっさいちゅう》となった頃、やっとのことで故郷へ近づいた折から、天気は陰気にうす曇り、冷たい風は船室の中まで吹き込んで来て、ぴゅうぴゅうと音を立てている。船窓から外を覗《のぞ》いて見ると、どんよりとした空の下に、あちらこちらに横たわっているのはみじめな見すぼらしい村であった。活気なんてものはてんであったもので...
更新日: 2021/06/17
19双之川喜41さんの感想

 故郷の 家仕舞いは 親しんだ家具などだけでは無く 知り合いとも 別れの 折り合いを つけざるを得ない。気の進まない 事ではあるけど 粛々と 進めるのである。希望というものには 踏み跡が やがて道になるのに 似たところは あると言う。一理ありと 想った。

更新日: 2021/05/09
b53e79cfe52cさんの感想

当時の中国は何と荒んでいたのだろう。幼いとき初めて打ち解けあった「ルントウ」子だくさんで不作続き、その農作物を売りにでれば高い税金、はびこる盗賊、威張る旦那衆にも金を取られる社会構造。また、自分の家の前の豆腐屋のオバサンが毎日家財道具をくすねていく。何という社会だ。題名「故郷」の印象とは異なるどうしようも無い社会が描かれている。作者のそれからの社会運動の原点となる物だった。

更新日: 2021/05/08
いちにいさんの感想

【無関心事】 過去 : インパクトありの記憶(豆腐屋のオバチャン) 現在 : 忘却(オバチャンが格差感じる) 【関心事】 過去 : 対等(子ども同士) 現在 : 格差(社会人 方や官僚、方や?) 故郷 : 過去の面影はない メルカリ無くとも、ご近所が廃品回収