「朝のヨット」の感想
朝のヨット
あさのヨット
初出:「美術手帖」1963(昭和38)年7月号

山川方夫

分量:約5
書き出し:曙《あけぼの》の色がほのかに東の空を染めて、間もなくその日の最初の太陽の光が、はるかな海面を錫箔《すずはく》のように輝かせた。洋上はまだ薄暗く、空と海の境もはっきりしなかったが、とにかく、海には朝が来ていた。鴎《かもめ》が一羽、そのヨットの上空で、ゆるやかに翼を上下していた。鴎は、まるでどこまでも離れない決心をしたもののように、そのヨットと方向と速度を一つにして、朝空を動くかなりの風の中を翔《と》...
更新日: 2025/05/23
65c8aadc88adさんの感想

双之川喜1941  昔 汽船を おもに 描く 画家が いたけど これは 習作 スケッチ 私家版 のように 感じた。切ない 恋の 想いを 船に 乗せたり 乗せなかったりして 船は 沖に 進む。練習用の 船は そうそう たやすく 沈む ことが 無いように 木部を 多用したりして 縋り付いて さえ いれば 助かることは 多い。

更新日: 2023/09/01
8eb05d040692さんの感想

切ない話し、きれいな情景描写が切なさを際ださせてる。そんな感じがした。

更新日: 2020/04/27
ce72b9d7c7caさんの感想

初期印象派の絵画のように綺麗と言えば綺麗だが、なんとも軽い。英単語で表すと"Shallow“という感じ。戦後の一時代に流行った少年少女向け清純派小説の趣。イメージ先行の「ライトウェイトビジュアルノベル」と呼ぶべきか。込められた想いは感じるのだが、残念ながらそこにリアリティを感じない。 この人、後のサントリーのPR誌「洋酒天国」の創刊時に関わったいうことは、作家ではあるがコピーライターのはしりでもあったのかもしれない。そういう意味の軽さなのかもしれないなと思う。

更新日: 2020/04/21
ネモフィラさんの感想

淡い恋。せつないです。鴎になった恋人の声は届かない。でも、好きだった気持ちは本物。