吉野秀雄
雙喜 朝霧わき起こり すかさず 夕霧 続いて 立ち込める ような 土地の 茶葉の 味わいは 滋味に 充たされ 上等さが 味蕾に 染み渡る。何の 躊躇もなく 最高級の 茶葉を 用いるのを 常と できる人は 羨ましい 限りである。実業家たるもの 身を慎み 高級品茶に 淫じてはならぬ との処世訓は けだし 尤もな 理由と 知る。14:39 不二 少々 雲脚あり。