「煙突」の感想
煙突
えんとつ
初出:「文學界」1964(昭和39)年11月号

山川方夫

分量:約78
書き出し:戦災で三田の木造校舎を全焼したぼくらの中学校は、終戦後、同じ私学の組織下の小学校に、一時同居することになった。昭和二十年十月一日から、だからかつて五反田の家から通っていた天現寺の小学校に、ぼくは今度は中学三年生として、疎開先《そかいさき》の二宮から片道二時間以上もかけて通学せねばならなかった。だが、仮の寓居《ぐうきょ》にせよ、中学は復活しても、「勉強」はまだそこにかえってきたわけではなかった。三年...
更新日: 2024/04/29
19双之川喜41さんの感想

 弁当を 半分 分け与えることを 半飯というかは よくわからない。終戦前-後の 混乱時に 友人に 母の 心のこもった 手弁当を 分け与えるために 屋上に 上る。友人は それほどの 貧困では ないことに きずいたりするけど 半飯は 続く。題意は 飛び降りようか などと 口走りながら 登り切った 高みをいう。美しい 心理描写は 詩情溢れると 想った。