「果物の天国」の感想
果物の天国
くだもののてんごく
初出:「西日本新聞」1955(昭和30)年9月

中谷宇吉郎

分量:約3
書き出し:果物の天国中谷宇吉郎この夏、アメリカの友人から妙なことを頼まれた。それは岡山の白桃と二十世紀とを食べておいてくれ、という依頼なのである。この男は、前に日本へ一度来たことがあるが、アメリカへ帰ってからも、どうしても忘れられないのは、白桃と二十世紀との味であるという。ところが、どうしてもあれは、アメリカまで送ってもらうことは出来ない。それで日本へ帰ったら、代りに食べておいてくれ、という依頼なのであった...