中谷宇吉郎
著者である中谷先生は、物理学者である。理学者である中谷先生は、恐らく現実主義者であると思う。その先生が、『神仙道』に肯定的に触れられている文章に接しられたことは、私としては収穫でした。『幸田文』女史は、「幸田露伴」先生の次女です。幸田露伴先生が、道教ーー中国の神仙道と目される民間宗教ーーの研究をなされていたことを思うと、次女の文女史も、神仙の素質のようなものを持たれていたのかもしれません。