「乳と蜜の流れる地」の感想
乳と蜜の流れる地
ちちとみつのながれるち
初出:「あまカラ 新年号 第一三七号」甘辛社、1963(昭和38)年1月5日

笠信太郎

分量:約9
書き出し:私は、晴れた日の青い海を見ると、なんとなく食慾をそそられるような思いがする。これは今に始まったことではないが、どうしてそうなんだろうと考えてみると、それはサカナ屋の店先などを通るときに、鯖《さば》や鮪《まぐろ》や鰯《いわし》などが、水をぶっかけられて青い背中をいきいきと光らせているのを見て、あれはいかにもうまそうだと自分の眼を光らせるその瞬間、その青い色が、どうやら深海の色で染まってきたのではない...
更新日: 2020/09/26
19双之川喜41さんの感想

 日本人と西洋人の 食欲を呼び起こす色の違いを 海と緑を対比させているけど 聖書の「乳と蜜の流れる地」の「蜜」には 特に触れていない。随筆なのだが 大局を見ていると感じた。