「オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク」の感想
オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク
オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク

――空想半熟卵――

――くうそうはんじゅくたまご――初出:「あまカラ 6月号 第一〇六号」甘辛社、1960(昭和35)年6月5日

森於菟

分量:約8
書き出し:夜仕事につかれて空腹のまま寝たりすると、ときどき妙な夢をみる。夢というか幻想というか、ともかく尋常でない夢である。食を求める食いしん坊の胃袋と、職業意識がかさなって幻覚となってあらわれるものらしい。その内容を公開すると、読者はゲンナリされるかもしれないが、事実だからいたし方ない。一口に言うなれば、ぼくは冷めしに細菌のふりかけをかけて、それを懸命に口にかき込んでいるのだ。しかも細菌の内容たるやコレラ...
更新日: 2020/12/01
98118b493cebさんの感想

どことなくユーモラスな文章、そして卵を愛して止まないところが森茉莉さんを彷彿とさせました。さすがは兄妹ですね。久しく食べていなかった半熟卵、また食べたくなりました。