「花火」の感想
花火
はなび
初出:「改造 第一卷第九號」改造社、1919(大正8)年12月1日

永井荷風

分量:約16
書き出し:午飯の箸を取ろうとした時ポンと何処かで花火の音がした。梅雨も漸く明けぢかい曇った日である。涼しい風が絶えず窓の簾を動かしている。見れば狭い路地裏の家々には軒並に国旗が出してあった。国旗のないのはわが家の格子戸ばかりである。わたしは始めて今日は東京市欧洲戦争講和記念祭の当日であることを思出した。午飯をすますとわたしは昨日から張りかけた押入の壁を張ってしまおうと、手拭で斜に片袖を結び上げて刷毛を取った...
更新日: 2025/03/23
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  米騒動も 記されている。夕方 日が 落ちて 涼しく なった 頃に 人が 集まり 始める。荷風は そのことに 感心 しているけど 米価が 上がり 食うや 食わず なので 炎天下だと 身体が もたない から でしょう。

更新日: 2020/08/04
7015a4684970さんの感想

作品というより、昔の思い出話を聞くような感覚で読んだ。教科書には載っていない、オーラルヒストリーとでも言うか、生きた歴史に出会える内容だった。 明治以前と以降の日本には文化的に大きな隔たりがあったことに気付かされる。いまの日本人が伝統と思っていることも、実は明治以降に官製で作られた新しい文化なのかもしれないと思うと、遥かな江戸以前の日本に思いを馳せずにはいられない。

更新日: 2020/07/12
79d6ef675decさんの感想

全く、面白くもない感動しない花火だと思った心に描かれない 。