「芥川竜之介の追憶」の感想
芥川竜之介の追憶
あくたがわりゅうのすけのついおく
初出:「文藝春秋 第六卷第十號」1928(昭和3)年10月号

萩原朔太郎

分量:約6
書き出し:この頃になつて、僕は始めて芥川君の全集を通讀した。ずゐぶん僕は、生前に於て氏と議論をし、時には爭鬪的にまで、意見の相違を鬪はしたりした。だが實際のところを告白すると、僕はあまり多く彼の作品を讀んでゐなかつたのだ。そこで二言目には、芥川君から手きびしく反撃された。「君は僕の作品をちつとも讀んでゐないぢやないか。」「君がもし、いつか僕の全集をよんでくれたらなあ!」實際、僕は芥川君と交際しながら、しかも...
更新日: 2024/05/07
19双之川喜41さんの感想

 小説家は だらだらしていて 下らないことを 細々(こまごま)と 書くので 退屈(たいくつ)である。性急者(せいきゅうしゃ)は 読む気がしない。身辺記事(しんぺんきじ)は つまらん出来事を 茶飲み婆さんの 繰(く)り言 みたいに 書き立てる。これに対して 悲痛(ひつう)なる 人間的生活が 情熱の 歯ぎしりをして 叫ぶような 霊魂(れいこん)と 情熱とを以って書く 真の 人間的な文学者は 芥川竜之介であるという。太宰治も 長兄(ちょうけい)から 同様の 糾弾(きゅうだん)を 受けたと聞く。私は ほぼ 同感であると 想った。

更新日: 2021/02/14
b53e79cfe52cさんの感想

芥川に対する尊敬の念に溢れた作品ですね。

更新日: 2020/04/07
8m2i2z1さんの感想

纏まった時間のとれる今だから、ある作家を読み通してみるというのも良いかもしれないと思わせられた。

更新日: 2020/04/05
いちにいさんの感想

天才は死んでからしか理解されない。また、天才は天才にしか理解されない。