「室生犀星に就いて」の感想
室生犀星に就いて
むろうさいせいについて
初出:「春陽堂月報 第二十九號」1929(昭和4)年10月号

萩原朔太郎

分量:約6
書き出し:たいていの文學者は、何かの動物に譬へられる。例へば佐藤春夫は鹿であり、芥川龍之介は狐であり、谷崎潤一郎は豹であり、辻潤は山猫の族である。ところで、同じ比喩を言ふならば、室生犀星は蝙蝠である。彼はいつでも、自分だけの暗い洞窟に隱れてゐる。彼は鷲や鷹のやうな視覺を持たない。けれども翼の觸覺からして、他の禽獸が知らないところの、微妙な空間を感覺して居る。すくなくとも彼だけの洞窟では壁の裏側に這つてる小蟲...
更新日: 2021/08/10
いちにいさんの感想

朔太郎よ。お前は例えると何者だ?