「旅館について」の感想
旅館について
りょかんについて
初出:「朝日新聞 PR版」1965(昭和40)年1月

山本周五郎

分量:約21
書き出し:私は国外旅行の経験はないし、これからもそんなことはしないつもりである。したがって外国の事情にはまったく無知であるが、近ごろの旅館のマンモス化は、世界共通の現象であるのかどうかを知りたいと思う。尤《もっと》も客のほうもマンモス化で、観光バスをずらっと並べてくりこむ、というのがめだってきた。私の仕事場の下は、三浦半島から湘南地方へゆく、ちょっとした裏街道になっているが、春秋の旅行シーズンになると、少な...
更新日: 2025/12/01
艚埜臚羇1941さんの感想

  周五郎先生は 巨大旅館で 方向を失い 同行の編集者の 名前を 連呼しながら 館内をうろつき回り 池の蛙から 馬鹿にされたと 主張する。方や 家族的な 旅館の 浴衣を 褒めたところ 見送りに来た 宿の 人が 車で 浴衣を 取りに戻り 土産がわりに 持たせて くれたと 自慢げに 話す。面倒臭い 性格の お方と 拝察した。