「秋」の感想
あき
初出:「婦女界 第二十三卷第一號」1921(大正10)年1月1日

有島武郎

分量:約7
書き出し:霜にうたれたポプラの葉が、しほたれながらもなほ枝を離れずに、あるかないかの風にも臆病らしくそよいでゐる。苅入れを終つた燕麥畑の畦に添うて、すく/\と丈け高く立ちならんでゐるその木並みは、ニセコアン岳に沈んで行かうとする眞紅な夕陽の光を受けて、ねぼけたやうな緑色で深い空の色から自分自身をかぼそく區切る。その向うの荒れ果てた小さな果樹園、そこには果ばかりになつた林檎の樹が十本ばかり淋しく離れ合つて立つ...
更新日: 2024/12/27
65c8aadc88adさんの感想

雙喜 蝦夷富士は 鋼鉄のような 空を 断ち割って 日の出る方の 空間に そそり立っている。牧場の 秋は 山葡萄の葉の 縮れとともに 訪れる。北海道の 季節のうつろいは 清冽なものがあると 感じた。14:28

更新日: 2021/06/11
阿波のケンさん36さんの感想

おそらく北海道羊蹄山の近くにあった有島農場の秋の一コマと思われる。厳しい自然が描かれている。