雨の日に声が聞こえやすくなる場面、陰鬱さがうまく表現されていると思う。
今は 見かけることが少ないけど 前には ほとんどの時計に ゼンマイを まわす為の穴が 二つあり 一つは時を刻むため 他の一つは音を出すための ネジ穴だった。なので ゼンマイが 弛むと 色々 支障が出てきたのである。小さな女の子で 寝たきりの病人は 緩むと 消え入りそうになる 時計の音楽が あたかも 自分の生命の先行きを暗示しているように思ったかもしれず 度々ネジを巻くことを 望んだ。辛く痛々しい情景の 描写が続き 胸に突き刺さるもののある 作品と想った。