「吾妻橋」の感想
吾妻橋
あづまばし
初出:「中央公論 第六十九年第三号」中央公論社、1954(昭和29)年3月1日

永井荷風

分量:約18
書き出し:一毎夜《まいよ》吾妻橋《あずまばし》の橋だもとに佇立《たたず》み、往来《ゆきき》の人の袖を引いて遊びを勧める闇の女は、梅雨《つゆ》もあけて、あたりがいよいよ夏らしくなるにつれて、次第に多くなり、今ではどうやら十人近くにもなっているらしい。女達は毎夜のことなので、互にその名もその年齢もその住む処も知り合っている。一同《みんな》から道《みっ》ちゃんとか道子さんとか呼ばれている円顔の目のぱっちりした中肉...
更新日: 2022/05/07
0dba0f2385a5さんの感想

地元なので、当時の光景と今の光景を思い出しながら読みました。 知っている場所がありありと、今に蘇るのは良いですね。 そうか、あの頃はそういう女性たちが、あの橋のたもとに居たんだなと思うと、心に染みます。

更新日: 2022/05/01
阿波のケンさんさんの感想

昭和29年当時の東京の身を売る女性、立ちんぼうと呼ばれていたと思うーの日常を描いたもの。この種の話は作者の独壇場である。

更新日: 2022/04/30
19双之川喜41さんの感想

 本編は 二度目の 収録で 橋の周辺で 最も 昔からある あまり人には 自慢できない お仕事を 夜な夜な 精勤する 娼婦の 坊主も 感動する 教科書には 載ることは 無いかもしれない 無駄話である。街娼は 思いついて 亡き両親の 墓を立て 感心した 和尚が 門先まで 見送る。目が 疲れるだけと 感じた。