「一九三一年度極東ビヂテリアン大会見聞録」の感想
一九三一年度極東ビヂテリアン大会見聞録
せんきゅうひゃくさんじゅういちねんどきょくとうビジテリアンたいかいけんぶんろく

宮沢賢治

分量:約9
書き出し:去る九月四日、花巻温泉で第十七回極東ビジテリアン大会が行はれた。これは世界の食糧問題に対する相当の陰謀をも含むもので昔は極めて秘密に開催されたものであるさうであるが今年は公開こそはしなかったが別にかくしもしなかったやうだ。たぶんそれは世界革命の陰謀などにくらべると余りこどもじみたものなので誰もびっくりしないためであったらうと思はれる。その代りその会合たるや極めて古典的で当時温泉に浴してこれを見聞し...
更新日: 2021/09/25
decc031a3fabさんの感想

ヌケがあって分かりづらかったが、昭和6年にはすでに現在にも通じる話があったというのが面白い。なぜ会場が花巻温泉なのか、陰謀論の話とか、シカゴ畜産組合のビラとか、大天狗を思わせる外国人とか…。何か賢治の童話作品みたいだな。