「世に出る前後」の感想
世に出る前後
よにでるぜんご
初出:「雄辯」大日本雄辯會講談社、1934(昭和9)年10月

菊池寛

分量:約21
書き出し:「雄辯」から、僕の自叙伝を求められたが、僕には既に「文藝春秋」に半歳に亙つて連載され、其後、平凡社から出た、僕の全集の中に収録されてゐる「半自叙伝」がある。僕は其の「半自叙伝」の書き出しに、「自分は自叙伝など、少しも書きたくない」と断り書をしてゐるが、この気持は今でも変りはない。事実、自分の半生には書くだけの波瀾も事件もないのである。僕は他の人に比べて、具象的な記憶に乏しい。たゞ「文藝春秋」に載せ...
更新日: 2024/04/23
19双之川喜41さんの感想

 母から 仕送り するようにと 言われても 金がないので 財産目当ての 結婚をした。新婚旅行は 上京の旅を 流用した。蝿帳を 持たせられたけど やっかいなので 途中の 宿に 置いてきたという。一時期 芥川龍之介の 世話にもなった ようだ。負けた 将棋の 譜面を 思い出す程 勝負事に 執着した。後に 出版社の 経営に 成功した 遠因は このあたりにも あったのかと 勝手に 推測してしまった。