「正直な泥棒」の感想
正直な泥棒
しょうじきなどろぼう

――無名氏の手記より――

――むめいしのしゅきより――

ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ

分量:約54
書き出し:ある朝、わたしが役所へ行こうと思って、すっかり支度をしてしまったところへ、アグラフェーナが部屋へ入って来た。これはわたしの台所女でもあり、洗濯女でもあり、家政婦でもあったが、驚いたことには、わたしと話をはじめたものである。今までのところ、アグラフェーナはひどく無口な田舎もので、今日の食事は何にしようかといったような、毎日きまりきったことをひと言ふた言いう以外、六年間にほとんどなに一つ口をきいたこと...
更新日: 2024/04/22
19双之川喜41さんの感想

 世俗からは 距離を 置いた 暮らしを 続けている 役所勤めの 男が 家政婦から 強引に 空いている 部屋に 下宿人を おくように 押し切られてしまう。ところが 住み着いた 下宿人は ほぼ 街頭生活者に 部屋を 又貸しして 共に 暮らし始める。役所の 勤め人 初めの 下宿人 住み着いた 街頭生活者の 三者は 煮え切らない 性格で 読み手としては かなり いらいらする 展開ではあるけど 妙な 魅力のある 文章であると 感じた。山本周五郎の 作風を 思い出したり することも 何箇所か 見受けられる。

更新日: 2024/01/22
81a3981da400さんの感想

ドストエフスキーの奥深さを感じる話でした。登場人物につい愛着が沸いて最後は泣きそうになりました。人間の感情をこんな風に表現出来るのは凄いなと思いました