「美しき元旦」の感想
美しき元旦
うつくしきがんたん
初出:「少年倶楽部」大日本雄辯會講談社、1939(昭和14)年1月号

吉田甲子太郎

分量:約20
書き出し:一「そういうわけで、来年のお正月の拝賀式《はいがしき》は、この再建《さいけん》日本のかくごをかためるためにも、別《べつ》しておごそかにとりおこなわなければなりません。」先生のわかわかしい顔が赤くもえたってきたのは、教室のすみでまっ赤にやけているストーブのせいばかりではなかった。六十二人の少年のしんけんな目が、先生の熱情《ねつじょう》にいっせいにこたえて、教壇《きょうだん》の上の顔を見つめている。う...
更新日: 2024/04/25
19双之川喜41さんの感想

 光吉は 拝賀式に 級から 選ばれて 祝いの言葉を 述べることに なったけれど 母子家庭なので 生活が苦しく 破れた 着衣で 壇上に あがることを 思うと なんとも 気がおもい。ところが 町で チンドンの 旗振りをしている 母親を 見かけてしまう。光吉は 翌日に 自分も 頼み込んで 旗振りを させてもらうことにした。母子の 頑張りで 新しい服を 用意できて 光吉は 晴れがましく 壇上に 上がれる こととなる。国民全体が 貧困に 喘いだ時代は そう 遠い昔の ことでは 無かったと 想いを はせた。

更新日: 2024/02/17
8becb37d44d2さんの感想

親子の関係は難しい どうしても他の人と比べて与えられなかったものに目がいってしまう 今は色んな価値観で溢れていてどれが正解か誰にも分らないけど モノの考え方が今よりもシンプルだった昔に学ぶことは多いと思った