「緑衣の少女」の感想
緑衣の少女
りょくいのしょうじょ

聊斎志異 巻八「緑衣女」

りょうさいしい かんはち「りょくいじょ」初出:「現代 第三巻第七号」1922(大正11)年7月1日

蒲 松齢

分量:約6
書き出し:益都の生れの小宋という別名を持った于生という若者があった。彼は醴泉寺の僧房に学生として住んでいた。或る夜のこと、ちょうど彼が読書に耽っている時であった。突然、窓のそとに若い女性の声が聞えた。それは彼を讃める言葉であった「于さん、大そう御勉強でいらっしゃること。」彼はおどろいて跳び上った。そうしてその方を見た。それは、緑の衣を着て長い上衣を身にまとった比べるものないほど優しいたおやかな少女であった。...
更新日: 2025/11/30
艚埜臚羇1941さんの感想

  若者と いい仲に なった 女は 蜂の 化身だった。見破った わかものに 渾身の 力を 振り絞って 別れの 挨拶を 伝えた。硯に 這い寄った 蜂は みずからを 墨汁の 中に 身を投じ ほぼ 溺れそうに なるほど 身体すべてに 墨を 浸し 謝という 文字を 書き上げる。飛び去った。蜂が 再び 若者の もとに 戻ることは なかったという。美しい蜂との 交流を 詩情溢れ出る 筆致で したためたと 感じた。