令人非常伤感的一部著作,不完美可能就是人生的主旋律吧!
自分には恵まれなかった、青春の甘く懐かしい恋の想い出。でも、ひねくれずに素直に受け入れられ読めるお話。自分の心にも染み入りました!
何度読んでも泣けるなあ
悲しい話だ。
ついに結ばれることなく、永遠に失われてしまったなんと切なく清らかな悲しい恋だ。 下手な感想など、言うのも恥ずかしくなる。 ならば、こんなのは、どうだろう。 ❮ベトナム語では、誰かを恋しく思うというのと、誰かを覚えているというのは、同じ単語で表現される❯ う~ん、これもなかなか含蓄に富んでいて、良さげではある。 そういえば、ほら、世界でいちばん哀れな女は、忘れられた女、なんていう歌詞もあったじゃないか。 当時、リアルタイムでこの小説を読んだ漱石でさえ、きわめてシンプルな言葉しか残していない。それだけ感動したということだろう。しかし、その気持ちをそのまま素直な表現で表せるかというと、それが、なかなか難しい。 いわく 「自然で、淡泊で、可哀想で、美しくて、野趣がある」 こういう透明な文章をスラっと書ける漱石という人は、本当に純粋で飾り気というものがなかった人だったんだなあと、つくづく思う。 文豪というのは、単に原稿をたくさん書いたり、難解な言葉をたくさん知っている人のことなんかじゃなくて、豊かな感性を縦横に発揮し、読者を圧倒した人のことをいうのだとすれば、まさに漱石こそがその名に最も相応しい人物だし、事実もその通りになっている。 漱石の「野菊の墓」に対する感想は、明治39年1月8日付け森田草平に宛てた手紙(書簡423)に記されている。 ❮ただ野菊に取るべきところは真率の態度をもって作者が事件を徹頭徹尾描き出している点である。 あれだけの材料を普通の作家が取り扱ったなら、もっと似非芸術的なものにしてしまうと思う。 そこが頼もしいところだと思うがどうです。 ~但し女が死んでからの一段はあれでいい実際です。 もっとも、君の言い様にすれば死というものに対して吾人の態度が違って表れてくるばかりである。 死に崇高の感を持たせようとするときは、そちらを用いるがよいと思うが、死に可憐の情を持たせるのは、あれでなくてはいかぬ。 野菊の行き掛かりから言うてあれでなくてはものにならない。 調和せんと思う。 死はひとつである。 しかし、吾人の死に対する態度はいろいろある。 この態度いかんで読者の感じが違ってくる。 しかもそのいろいろな態度がみな眞ということがいえると思う。❯
誰も悪意をがないからこそ悲しい…
現代の女性像とはかなりかけ離れているので、余り現実的ではない感じがしました。女性が自分の意思を表に出すのが難しかったのでしょうね。 ただ、作者の雰囲気とは随分違って、可憐な描写が多かったですね。
似たような 原体験を 人世の糧として 自家用の防空壕もどきに使う向きは いないわけではないと思う。 詩情溢れる筆致は、心をなごませると感じた。
大変感動した。
物語の中で、悪人が一人も登場しません。故に ひたすら悲しさを際立たせてるような気がしました。若く未熟な心の葛藤 別れ →成長(生きる)純愛を通して人生の断片を見事に描いてます。読んだ後、暖かい余韻が残りました。素晴らしい作品だと思います。
TVで偶然野菊の墓を観て余りにも悲劇過ぎ 以前恐らく読んだであろうことを前提として原文を読みましたが後半は大量の涙に暮れました。何と美しい物語だろうと時代が違うとは言え多くの若者に読んで欲しい一冊です 因に私は10数年前伊藤左千夫のお墓を墓参させて戴きました。松戸側から矢切の渡し舟を往復しました
豊かで、美しい自然と美しく慎ましい恋心は読者の心を癒やす様であるけど、後半はその美しさに身を切られる思いです。人の真心に傷つけられることがあるのだと、知りたくはなかったな…。 ちなみに、房総子どもかるたの「え」は「江戸川に 香る野菊の 矢切の渡し」ですね。子供の頃は血眼でかるたを叩いていたけど、グッときますねェ。
あまりに切な過ぎる! ピュアな2人の恋心が美しい風景にリンクして、まるで読者がそよ風になって2人の山登りデートのお供をした気分になるのではないかと思われます! 胸を鷲掴みにされたのは、主人公の、お母様の罪を詫びても詫びきれない心情です。痛いほど伝わってきて、一緒に泣きました…。
ざっくりとあらすじは知っていたので、あまり期待せず軽い気持ちで読み始めましたが、お奨めしません。電車のなかで読むのは。ウッカリ泣けて困りました。
伊藤左千夫の野菊の墓は、民子と政夫のほんのり甘い幼なじみの恋愛の話。年上の民子との付き合いは単なる仲良しとは近所に見られず。しかし、政夫は徐々に民子に恋愛感情を自覚する。民子は政夫の母に迫られて、気の向かぬ結婚をするが、流産して身を壊す。死んでから政夫は知るが、民子の実家へ行って、民子が死んでも政夫の写真と手紙を話さなかった。わかりやすい小説だ 。
実話なんだろうか?
中学生の頃に読み、知っているつもりの一冊でした。自分自身年齢、経験を重ね改めて読みはじめ、夢中で読み切ってしまいました。この一冊を、若かったあの頃の自分は殆ど理解できてやしなかったでしょう。本当に、読み返して良かったです。熱い涙が止まりません。
涙が止まりません。今の腐り切ってる人たちに読ませてやりたい作品です。
若い頃、読んで感激。また感激しました。
あの伊藤左千夫がこんな清らかな小説を書いたのかと思うと、なぜもっと早く読まなかったのかと悔やまれる。 上質の青春小説であった。