「貝殻」の感想
貝殻
かいがら
初出:「文藝春秋」1927(昭和2)年1月

芥川竜之介

分量:約14
書き出し:一猫彼等は田舎《ゐなか》に住んでゐるうちに、猫を一匹飼ふことにした。猫は尾の長い黒猫だつた。彼等はこの猫を飼ひ出してから、やつと鼠の災難だけは免《まぬか》れたことを喜んでゐた。半年《はんとし》ばかりたつた後《のち》、彼等は東京へ移ることになつた。勿論猫も一しよだつた。しかし彼等は東京へ移ると、いつか猫が前のやうに鼠をとらないのに気づき出した。「どうしたんだらう?肉や刺身《さしみ》を食はせるからかし...
更新日: 2021/03/06
19双之川喜41さんの感想

 題意は 中身はないというほどの 御謙遜であろう。 小さな話が 十五編ほど 収められている。 エスプリの 効いたはなしばかりで この才能が あの名作を生むのだと 納得する。