オリンピック団体競技に 選手として参加した 槽艇(そうてい)選手の 淡い慕情 (ぼじょう)を 綿々(めんめん)と 綴っている。客船で ハワイを経由して 米国に至る描写は 実録ということもあり 当時 国力が 隆盛に向かっていた我が国の 移民達の 熱狂ぶりに 涙を誘われること しきりである。今日 コロナ下でもあり 一読する 価値が あると想った。
まあ、結局一人勝手に妄想の世界でときめいたり、苦しんでいたという事なのだろーか?恋愛に限らず人生とは落胆が多いものです…
田中英光の出世作であり彼の師である太宰治によりタイトルを付けられた小説 オリンポスの果実 時代や主人公(私小説なので田中英光自身)にもどかしさを感じつつも、オリンピックへの行き帰りに繰り広げられた瑞々しい青春の様子を感じ取れる。 また最後の数文に無情を感じた。