枯れたと 思い込んでいた サフランが 鴎外の目には ど根性サフランに 見えたようで きまりがわるいのを 隠すためか 宇宙の間で 私は私の 生存をしていく などと 俄に 哲学者となり 目くらましを しているのが 面白いと感じた。
名前だけ知っていて実物を知らないものは往々としてあるもの。今ではすぐに検索も出来るけれど、すべての単語を調べたりなんかしない。 数多ある花のひとつが僅かに心に留まるのも、袖触れあうも多生の縁と言うものか。またこの話に、私やあなたが触れたのもひとつの縁である。
最後に「尾竹一枝君のために」とあったので、これは個人にむけた文章なのかな。それにしても、『サフランについて』何か書こうと思って、無理矢理書きました感が半端無い(笑) いや普通の人なら何も書けないんだろうけど流石は鴎外翁、ちゃんとした作品になってる! 花屋で買ったサフランを鉢に植え替えたら数日で萎れちゃったけど実はまだ生きていて、忘れた頃に増殖しはじめた、その生命の力強さにビックリする鴎外。たまに水やりしてみる鴎外。可愛いではないかww