重度の精神病の想像力に関心した半分、怖いと思ったことも事実です。
頑張って生や死やなんやかやを軽く扱おうとして、かえって「真面目な人なんだな」と思わせる作品。河童の世界も人間の世界も変わらない気がするので、なんで河童ワールドへ帰りたいのかなとは思った。当時の新聞と並べて読んだら理解が深まりそう。
芥川らしさを感じなかったのは私だけかな?初めと中盤、最後で矛盾を感じる。自殺を意識してこれを書いたと感じる。とすれば、芥川の自殺は河童のそれと同じに当然であり軽いものだったのでは?
読み終わった後、なんとも言えない不思議な読後感に包まれました。
「頼みもしないのに どうして産んだ?」というセリフは ほとんどの 人が 親に 言い放ったことが あるかもしれない 手垢にまみれた 常套句であろう。反論としては 「頼んで 産んでもらった人の 意見を 聞きたい」と 返せばよい。それでも むずかるようなら かかわりを 絶つ 方向で 水面下で 策を練る。うまくいくかもしれない。
どうして産んだどうして作った 産まれてくるのは別個体だというのにその意思も関係なく自分の都合のためだけになんで子どもなんて作った 疾患のある家系だと分かっていてどうして 子どもが世を愛せるかどうかも分からずどうして 取り返しはつかないのに 無かったことには出来ず死ぬことも楽では無いのにどうして 憎い
中学生の自分が読んだときには、何が面白いのかサッパリわからず、雰囲気に戸惑うばかりであった。 今の自分が聞くには、痛快な世界である。 よくも悪くも、人を選ぶようである。
何故かワンシーズンに一回くらいの頻度で読みたくなる小説
河童の世界はひどく合理的だ。望まぬ生は中絶し、職を失えば餓死する前に食肉とされる。 人間の世界とはあべこべで河童たちの姿は醜いと思っていた主人公も、最後には河童たちを愛し、自分が帰る世界は汚らしい人間の世界ではなく河童たちの世界だと思うようになるのは、ガリバー旅行記のフウイヌムとヤフーも連想させた。 トックは自殺した過去の偉人を尊敬していた。死後の自分の名声を気にしていた。 芥川の遺書に『人生は死にいたる戦いだ』『もしこの戦いに敗れたときは父のように自殺せよ』とあったが、彼にとって自殺は恐れではなく、人生の逃げ道であり清算手段に過ぎなかったのだろうか。 作者が生まれる前に「この世に生まれたいか」と問われたとしたら、果たして是と答えたのだろうか。
河童版不思議の国のアリスのような作品。 ブラックで退屈で陳腐な童話のような話がだらだらと最後まで続く。 オチはありがち。(当時は斬新だったのかなぁ) 狂人の書いた狂人が主役の話といったところか。 この作品を執筆後に亡くなったという事だから、才能の枯渇故か狂ってしまった故か…という事は理解できる作品。
河童の世界の中に龍之介の心の闇を描き、その後の運命を暗示してるにゃ。
あまり楽しめなかった
芥川竜之介らしい作品、一見河童の世界ヘ行くという掴み所の難しい題から芥川独特の世論や人生観が書かれているところが良いと思う。
精神病患者の第二十三号が誰にでも語るという河童の国の話。現代社会にも相通ずる風刺がこめられており、とても面白い