雙之川喜1941 文章は ユーモアに 充ち 詩味に 溢れているので 読み手は 上質な 詩集を 紐といて いるような 境地を 期せずして しみじみ 味わうことになる。このような 作品は 文学の 醍醐味を 知らしめる 神の 技と 知るべきで あろうと 愚考した。
永井荷風の「老人」を検索していたら、鴎外訳の「老人」に行き当った。原著者は、リルケ。鴎外選集に収められている作品なら読んでいるはずと本棚から取り出して確かめてみたら、リルケは、祭日と駆落という作品とともに確かに収められているが、どういう小説だったか、まるで記憶にない、さっそく読んでみた。なるほど、すっかり耄碌した憐れな老人三人が公園で日向ぼっこをしているという、ただそれだけの小説。そこには、老人に対する同情も憐憫もないから、読みようによっては、動物園で老いた憐れな獣のぶざまさを嘲りながら観察しているのと大差ない。もし自分がもう少し若ければ、リルケと同じ視点を持てたろうが、現実はそうではない。人間が単に老いたに過ぎないのだから、自尊心も矜持もある、勝手な観察をされては困る。いささか不愉快なので「鴎外選集 第14巻 諸国物語 上」は、いますぐ廃棄することにする。悪く思うな、それにしても、あんな小説をチョイスするなんて、趣味がわるいぞ、鴎外君。
赤裸々な老人の描写だった
ペエテルとクリストフとペピイの3老人。クリストフとペピイは貧院に戻るとあるので、身寄りがないのだろう。 ペエテルには孫娘がいるようだ。 午になると公園のベンチに座るペエテルを呼びに来る。クリストフとペピイはそんな彼を羨ましく思ってる。娘の手から落ちた草花を持って帰って花瓶に挿す。孤独に生きる術は人には存在しないのだろうか?ぬくもりが欲しくなるような作品に仕上がっている。
何だろう、めっちゃ可愛いね おじーちゃん…! 無感動でほぼ動かないジーさん三人衆を、ユーモラスかつチャーミングに悲哀たっぷりに描写してる。 可笑しいんだけど愛しいような、そんな作品。