「骨を削りつつ歩む」の感想
骨を削りつつ歩む
ほねをけずりつつあゆむ

――文壇苦行記――

――ぶんだんくぎょうき――

佐左木俊郎

分量:約13
書き出し:惑《まど》いし途私が作家として立とうと決心したのは、廿一の秋で、今から五年前の事である。そうと意志のきまるまでは、随分種々と他動的に迷わされていたが、私を決心に導いてくれたものは私の病気だった。私は廿一の歳に二度病気をした。第一回目は関節炎で、神田の馬島病院に二週間入院して、弁護士の今村力三郎先生から——私はその頃、今村先生のお宅に書生をしていたのだが——入院料を百円程払って頂いた。第二回目は肋膜...