「恐怖城」の感想
恐怖城
きょうふじょう

佐左木俊郎

分量:約203
書き出し:第一章1森谷牧場《もりやぼくじょう》の無蓋《むがい》二輪の箱馬車は放牧場のコンクリートの門を出ると、高原地帯の新道路を一直線に走っていった。馬車には森谷家の令嬢の紀久子《きくこ》と、その婚約者の松田敬二郎《まつだけいじろう》とが乗っていた。松田敬二郎が牧場の用事で真駒内《まこまない》の種畜場へ出かけるのを、令嬢の紀久子が市街地まで送っていくのだった。空は孔雀青《くじゃくあお》の色を広げていた。陽《...