「シルクハット」の感想
シルクハット
シルクハット

渡辺温

分量:約5
書き出し:私も中村も給料が十円ずつ上がった。私は私のかぶり古した山高帽子を中村に十円で譲って、そしてそれに十五円足して、シルクハットを買った。青年時代に一度、シルクハットをかぶってみたい——と、私は永いことそう思っていた。シルクハットのもつ贅沢な気品を、自分の頭の上に載せて見たくてたまらなかった。私は天鵞絨《びろうど》の小さなクッションで幾度もシルクハットのけばを撫でた。帽子舗の店さきの明るい花電燈を照り返...
更新日: 2024/10/15
1f97bd35badcさんの感想

給料が入って見栄を張って、帽子と女を買って病気を貰う話。 一読目は『へ?これだけ』という感想だった。 しかしこれだけの話だが、男の見栄と後悔、女の見栄と強かさがシルクハットと病を使って描かれている。 男はこうやって大人になるんですかね、知らんけど。

更新日: 2022/11/16
鍋焼きうどんさんの感想

山高帽よりシルクハットのほうが高級。 でも夜のお相手の病気は高級な肺病ではなくて低級な性病だったというお粗末。シルクハットに憧れたのも西洋のカツドウに憧れていたからだろう。

更新日: 2022/03/04
19双之川喜41さんの感想

 フランス人の 帽子と 陰で 呼ぶのは 「今度生む」の ことだと 読んだことがあるけど 本当か 嘘かは 確かめてないので わからない。港町で 最も 古くからある お仕事の 夜の姫君に これまた 長い間ある 病を 頂戴してしまう いきさつの 話しであるけど 微かな 詩味はあると 感じた。

更新日: 2019/03/21
5f153a539793さんの感想

すき

更新日: 2016/09/14
微睡みの白兎さんの感想

かさかき=梅毒か。 金銭で繋がる男女の関係など、そんなものなのかもしれない。

更新日: 2016/05/06
イリュージョン亭チェリスさんの感想

性病の話。