また登るの!?また落ちるよ~。帰りなよ安蘇に… という突っ込みをいれそうになるラスト。解説がほしい。二百十日ってなんぞ…
男二人で 阿蘇山に 登ることになる。 漫談文のような会話体が 続き 面白い。 ビールを注文すると ビールはないが 恵比寿(ビール)はあると言われ 半熟玉子をあつらえると 一個は 生で もうひとつは 固茹でを 出される。 確かに 半分は 熟していることには 変わりがないと思った。
圭さんの生爪が剥がれ、碌さんが圭さんを助け出す場面は読み応えあり。近代啓蒙思想が垣間見えると思います。今の日本を見て、漱石さんはどう我々を啓蒙する?
延々と二人の会話が続いていく小説。まさにそれだけ…。
夏目漱石は意外と読みやすい。(25)
碌さんがおバカ過ぎてもう・・・ 面白いものをさっと読みたい人におすすめ
とても面白かったです!なんだがチグハグな二人の男の友情が良い!豆腐屋の倅の圭さんが真っ直ぐで熱くて良いキャラしていました!碌さんはツンデレな感じがかわいらしかったです 笑(´ω`)bグッ
阿蘇、豆腐屋、革命。志しが格好良いです。後半は少しハラハラしました。
奇しくも、この作品を読んでいるときに、熊本の断層地震があった。 一言でいうと、坊っちゃん的小説です。 二百十日というタイトルの因は暦の二百十日にある。 天候が荒れる、台風が多い日であるとされる。 慷慨家の圭さん、振り回されるお人好しの碌さん。 金持ちや華族等の社会悪の打倒に信念を燃やして、その闘いを阿蘇の登頂と重ね合わせている。 対照的に素朴な田舎娘には愛情を示す圭さん。 跳ね返されたけれども、きっと二人で再度挑戦して行くようなラストの描写。 こうありたいという漱石の願望が圭さんに投影されているのだろうかと。 現実には常に社会階層は固定化され、その階層に入るには取り込まれるしかないのであるが… 政治家(政治屋?)、官僚、資産家の根っこは大体同じ階層の連中で、ズル賢く連んでその層が萎まない方策ばかりを模索している。 そんな世の中で、厭世思想に走るか、過激思想に走るか。信念にしたがって生きようとすれば悩みは尽きないでしょうね。