「永日小品」の感想
永日小品
えいじつしょうひん
初出:1909(明治42)年1~3月

夏目漱石

分量:約150
書き出し:元日雑煮《ぞうに》を食って、書斎に引き取ると、しばらくして三四人来た。いずれも若い男である。そのうちの一人がフロックを着ている。着なれないせいか、メルトンに対して妙に遠慮する傾《かたむ》きがある。あとのものは皆和服で、かつ不断着《ふだんぎ》のままだからとんと正月らしくない。この連中がフロックを眺めて、やあ——やあと一ツずつ云った。みんな驚いた証拠《しょうこ》である。自分も一番あとで、やあと云った。...
更新日: 2020/11/07
19双之川喜41さんの感想

 25篇もあるので 全篇を紹介するのは 無理がある。 冒頭の 「元日」は 虚子の鼓で 漱石が謡いを披露するけど 競争みたいになり 収拾がつかなくなるとあるのには 吹き出す。 最後の「クレイグ先生」は ロンドンで 沙翁字典(シェイクスピアじてん)の完成に 心血を注ぐ学者の話である。 「猫の墓」は 説明は不用で あろうと思った。

更新日: 2019/05/28
gnosaさんの感想

漱石の私小説のような、創作のような掌編。 ロンドン生活についてもうかがえて、なかなか興味深いもの。

更新日: 2018/10/18
枕上聴剣鳴さんの感想

山鳥の話は人情的で、とてもいい話だと思う。