夏目漱石
25篇もあるので 全篇を紹介するのは 無理がある。 冒頭の 「元日」は 虚子の鼓で 漱石が謡いを披露するけど 競争みたいになり 収拾がつかなくなるとあるのには 吹き出す。 最後の「クレイグ先生」は ロンドンで 沙翁字典(シェイクスピアじてん)の完成に 心血を注ぐ学者の話である。 「猫の墓」は 説明は不用で あろうと思った。
漱石の私小説のような、創作のような掌編。 ロンドン生活についてもうかがえて、なかなか興味深いもの。
山鳥の話は人情的で、とてもいい話だと思う。