「奇遇」の感想
奇遇
きぐう
初出:「中央公論」1921(大正10)年4月

芥川竜之介

分量:約19
書き出し:編輯者《へんしゅうしゃ》支那《シナ》へ旅行するそうですね。南ですか?北ですか?小説家南から北へ周《めぐ》るつもりです。編輯者準備はもう出来たのですか?小説家大抵《たいてい》出来ました。ただ読む筈だった紀行や地誌なぞが、未だに読み切れないのに弱っています。編輯者(気がなさそうに)そんな本が何冊もあるのですか?小説家存外ありますよ。日本人が書いたのでは、七十八日遊記、支那文明記、支那漫遊記、支那仏教遺...
更新日: 2024/02/02
鍋焼きうどんさんの感想

物語をどこまで書き続けるかは作者の自由。また、物語をどこまで読んで終わりにするのかは読者の自由。とは言え全部読んでしまわないと、どこまで読むのが最適かわからないのが読者の辛いところ。

更新日: 2019/11/06
19双之川喜41さんの感想

 苦し紛れの楽屋落ちを 繰り出すことは 無いわけではない。 半時あとに 海外旅行に出立するのに 原稿は仕上がっていない。 書きためてあった作品を 編集者に差し出す。 チビチビ後だしにする芥川と 編集者の会話も 面白いと感じた。