短編を集めて 長編にするという 趣向だそうである。 内向的で 愚図愚図(ぐずぐず)うじうじしている 就活中の男が 少しだけ 外向きになる経緯(けいい)は たいくつであるけど そのこと自体に 意味があるのかもしれないと感じた。
夏目漱石の『彼岸過迄』は、親子の関係や嫁選びを中心に登場人物のこころの動きを描いた作品。漱石の作品に共通性すりる作品ストーリーだ。青空文庫が不調なので、2018年10月11日以来一年ぶりにその続けを読んだ。地下鉄通勤車内読書の再開が2919年10月2日(水)から始まった。残る半年間でどこまで車内通勤読書になるか。
人物の関連性がわかりにくい。後半はっきりした動きがあるので少々釘付けになる。
どこがクライマックスかといえばいまいちよくわからなかった。敬太郎は取っ掛かりに過ぎないとはいえ、途中、急速に市蔵の話に深まっていくところに違和感を感じた。漱石の小説にはいつも突き抜けた激しさがあるのに、こういういつまでも煮え切らないような根性や若々しい欲やエゴが書かれているのは、ある意味面白い。