ワイの枕は臭枕。
和尚の心は 底のない 袋のように 行き抜けなので 芸術家の 資格があると言う。 四角の世間から 常識を 取り去ったと言うことと 勝手に 見当をつけて見た。 難解な文章に 見当外れの 因縁をつけるのも 愚者の 特権であろう。 草枕より 膝枕と思った。
黒々と筆のタッチの文の、運び、文語調が、たまらなく素晴らしい、 漱石は画家志望の気が、あったのかもな、
平穏な暮らしですら続くと、マンネリとなり、ささいなことでも不平不満、愚痴ばかりこぼしてしまう。 そこで日頃とは違うことをして現実逃避する。趣味をもったり、芸術にひたるのもそのためだろうか。 私は、人間関係でいやなことがあり悩んだりするとき、ふと冒頭を読み返してみたくなることがある。 全体としては、小説を読んでいるというより、美しい絵画を観ているような気持ちになる。登場人物も絵になる人たちとして出てくる。 日頃の生活も絵画や小説の登場人物のように、客観的に見てゆけば、新鮮な見方ができるのだろうと思えた。
夏目漱石の『草枕』は、小説というよりも随筆ではなかろうか⁉訳の分からん事ばかりをつぶやかれても、意味不明。主人公は画家であるが、画を画にしても小説家や音楽家とか、他業界の人を批判したり、けなしたりして、自分の好みのみをつぶやく。画家とは自分のイメージを描くのであろうが、小説家の夏目漱石にはふさわしくない、他人批判。坊っちゃん以来、人のケチけなしを常套句とする夏目漱石の作品だけに、草枕は意味不明。
宮崎駿さんが何度も読んだと何かの雑誌で見たので読んでみました。 主人公が、画家であろうとする視点と他に出てくる人物や風景との距離感や空間感が感じられ、そこに良さを感じました。最後に落ちがあるのもシンプルで良かったです。
漱石の画家を通した俳句の写生感を見たような気がした。各場面の描写を参考に自分なりに俳句を捻ってみる楽しさを憶えました。
主人公が若い人妻と温泉に入って裸を見つめるシーンが良かった。
文明は、個性を発達させたあと、個性を踏みつけようとしている。まさに今の右へならえの社会そのもの。 汽車が、没個性の象徴というのは、うーむと頷く。 この作品で、漱石に色んな絵を見せてもらった。 最後、なみさんの憐れを含んだ顔が頭に浮かんだ。
椿のくだりの描写が好き
春になると読みたくなる小説。
この主人公が現代日本を見たらどんな顔をするだろうか。