黒澤明の夢と同じような構成なんですね。映像が目に浮かぶような文章だなと思いました。
題材と言葉選びが好きな第一夜もそううですが、私個人としては第七夜が心に残っています。 激務で体を壊して仕事を辞めた時、開放感と『また雇ってくれる場所はあるのか』『今よりも地獄みたいな場所に行ったらどうしよう』という不安に襲われていた自分に重なり、それが癖になりました。 読むことで今だろうと、昔だろうと同じような不安を抱えていると、心のどこかで安心していました。
教科書で一夜と六夜を読んだ。先生によると六夜などは特にその時代の世間に対する皮肉とかそういうものを暗示してるらしい。
個々の夢は、面白いところもあったが、全体としては何も心に残らなかった。 まさに、夢のようだ。
見た夢を書き綴ったのでどこかぼんやりし…
夢には興味があるので自分の見た印象的な夢を記録したりするがこの作品のような夢は見ない。大抵の夢は断片的な出来事が脈絡なく続いていく。 だが、この作品の夢はそうではない。ある程度意味のある物語という気がする。夢をヒントにしてし創り上げた幻想小説というべきか。 どの物語も夢幻的で曖昧だが、その根底にある感情は激しくクッキリしている。 どの物語も面白く興味深い。 漱石はやはり凄い作家だと思う。
読み返してもよくわからないところが多いが、よくわからなくてよいのだろうと思うことにした。夢に見たものをその通り書いたのだとしたら、こんなものだろう。メッセージなどを探そうとしないこと。文学や芸術とはそんなものも多いのではないだろうか…。
何かの問いで「漱石の作品で読んでみたいもの」とありこれを選んだ。意に反して爽やかなものがなかった。しかし夢だからやむを得ない。確かに辻褄が合わなかったり、内容に疑義が生じたりと、いささか厄介な代物となった。まさに現実に見る夢に同じく、なぜだ?その先は?と思ったところで目が覚めるに違いない証とも思える作品であった。
訳 わからん
あれま、私の大好きな映画、黒澤明監督の夢。あれも各編が、こんな夢をみた、で始まります。 漱石、或いは黒澤監督、其の儚んだ幻が何であるにせよ、各々物語を通奏する気配が鮮やかだ。
やはりいつもの漱石先生節です。 すべてが説明的な文言で、とても淡白な掌編。内容は幻想文学に分類されそうな作品なのに、文体に耽美さや詩的さは皆無。 題材は面白いのに、漱石先生独特のお堅い筆致で台無しになっている。
カフカを読んでいるような気持ちになった
私の百歳のお袋の話す夢の話しは 詳細にわたる。 理解できる人は 少ない。 時空が 定まらないので 混乱するのである。 しかしながら あのことかなと 深層に思い当たることは稀にある。 意を酌めれば 会話を楽しめると 感じた。
昔学校で第一夜だけ読んで気になっていた。ようやく全て読めて良かったが、第一夜のような話が続くと思っていたから少し肩透かしを食らった。
第一夜ばかり読んでます。文章が芸術的で、そりゃ千円札になるわなと、読んだときに思いました。
おもろい
以前読んだのですが、また読んでみたくなり一読しました。 どの話も不条理で面白いですが、私は怪談調の第三夜が特に好きです。
本当にこの小説が好きすぎて、毎日一夜ずつ音読してます。 自然と目に浮かぶ情景を楽しむための小説だと思っています。何の暗喩なのか、どんな意図なのか分からなくても、その文体や言葉、描写を味わえれば十分だと再確認させてくれる小説です。
むずかしかったです
面白いお話だと思う