「どんぐり」の感想
どんぐり
どんぐり
初出:「ホトトギス」1905(明治38)年4月

寺田寅彦

分量:約12
書き出し:もう何年前になるか思い出せぬが日は覚えている。暮れもおし詰まった二十六日の晩、妻は下女を連れて下谷摩利支天《したやまりしてん》の縁日へ出かけた。十時過ぎに帰って来て、袂《たもと》からおみやげの金鍔《きんつば》と焼き栗《ぐり》を出して余のノートを読んでいる机のすみへそっとのせて、便所へはいったがやがて出て来て青い顔をして机のそばへすわると同時に急に咳《せき》をして血を吐いた。驚いたのは当人ばかりでは...
更新日: 2025/04/11
8eb05d040692さんの感想

奥方との思い出、良かったです

更新日: 2023/08/16
0a2ce5f627cfさんの感想

妻との思い出話。ごく素直なエッセイできれいだと思う。

更新日: 2020/11/07
19双之川喜41さんの感想

 亡妻の忘れ形見の 六才になるみつ坊は どんぐりが 大好きで 夢中になって 拾い集める。 ハンカチに どんぐりを 集める仕草が 亡妻に似ているので 悲惨な運命は 繰り返させたくないと 感慨にふける。詩情あふれると感じた。

更新日: 2018/06/13
a067704f4306さんの感想

もう、この作品を読むのは何回目になるのだろうか。作品の構成がすばらしく、前半の、主人公である旦那さんとの奥さんとのやりとりや奥さんの言動がかわいらしくてたまらない。そこへ後半、奥さんの悲劇を暗示させると同時に、形見となった娘さんとの対比が、読者に切なくも少しにこっとさせる終わり方が私は大好きだ。

更新日: 2016/09/06
a3597077a8c4さんの感想

親が子を思う気持ちがなんとなく感じられた気がする。 自分の仕草や態度が、祖父の妹に似ていると言われ、いつも反応に困るのですが、見いだす側は切なかったり懐かしかったりするのでしょうね

更新日: 2016/07/07
adda19451e9fさんの感想

電車移動中に読める短編 肺病を患った妻への愛情が、にじみ出ている。

更新日: 2016/01/23
4d1192858976さんの感想

寂しさが伝わってきます