奥方との思い出、良かったです
妻との思い出話。ごく素直なエッセイできれいだと思う。
亡妻の忘れ形見の 六才になるみつ坊は どんぐりが 大好きで 夢中になって 拾い集める。 ハンカチに どんぐりを 集める仕草が 亡妻に似ているので 悲惨な運命は 繰り返させたくないと 感慨にふける。詩情あふれると感じた。
もう、この作品を読むのは何回目になるのだろうか。作品の構成がすばらしく、前半の、主人公である旦那さんとの奥さんとのやりとりや奥さんの言動がかわいらしくてたまらない。そこへ後半、奥さんの悲劇を暗示させると同時に、形見となった娘さんとの対比が、読者に切なくも少しにこっとさせる終わり方が私は大好きだ。
親が子を思う気持ちがなんとなく感じられた気がする。 自分の仕草や態度が、祖父の妹に似ていると言われ、いつも反応に困るのですが、見いだす側は切なかったり懐かしかったりするのでしょうね
電車移動中に読める短編 肺病を患った妻への愛情が、にじみ出ている。
寂しさが伝わってきます