島崎藤村
奉公人の語る前向き勤め先の事件。今風にいうと、家政婦は見ちゃった事件、かも。幼いお定は、奉公にでることになった。大きなお屋敷だったが、長男が母屋を使い、次男さんが離れを使って同じ敷地に住んでいる。次男は経営の手腕にすぐれ、最近離婚して東京の若くて美しい妻を得たのだったが。藤村が書くとこうなるのか。物語の終わり、皮肉よりもユーモアを感じる。
終わり方が好き。なぜか頭に残っていて離れない。 穢多を読みながら思ったけれど、この人が書く状況の描写が好きなのかもしれない。