「並木」の感想
並木
なみき
初出:「文芸倶楽部」1907(明治40)年6月

島崎藤村

分量:約27
書き出し:近頃相川の怠《なまけ》ることは会社内でも評判に成っている。一度弁当を腰に着けると、八年や九年位|提《さ》げているのは造作も無い。齷齪《あくせく》とした生涯《しょうがい》を塵埃《ほこり》深い巷《ちまた》に送っているうちに、最早《もう》相川は四十近くなった。もともと会社などに埋《うずも》れているべき筈《はず》の人では無いが、年をとった母様《おふくろ》を養う為には、こういうところの椅子にも腰を掛けない訳...
更新日: 2024/04/24
19双之川喜41さんの感想

 題意は 整然と 並べられた 木々を サラリーマンに 模したようにも 読める。志は 大きいけど 母親を 養うために 会社勤めを 続けざるを 得ない男の 悲哀を 綴っている。旧友と 会う場面は 生き生きとしている。べつに 何と言うこともない 月並みな 作品と 感じた。