「路傍の雑草」の感想
路傍の雑草
ろぼうのざっそう

島崎藤村

分量:約4
書き出し:学校の往還《ゆきかへり》に——すべての物が白雪に掩はれて居る中で——日の映つた石垣の間などに春待顔な雑草を見つけることは、私の楽しみに成つて来た。長い間の冬籠りだ。せめて路傍の草に親しむ。南向きもしくは西向きの桑畠の間を通ると、あの葉の緑だけ紫色な「かなむぐら」がよく顔を出して居る。「車花」ともいふ。あの車の形した草が生えて居るやうな、土手の雪間には、必つと「青はこべ」も蔓ひのたくつて居る。「青は...
更新日: 2025/03/06
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941 藤村は 千曲川までも 凍み あがると スケッチする。私は 愚かにも 川の すべてが 凍み あがると ばかり 長い間 思い込んで いたけれど 川の 下層では 滔々と 水流は 絶える ことは 無いと ある。寒冷地の めげない 水脈には なんとなく 力を 得た ような 気が じわりと してくる。

更新日: 2017/05/18
180a01さんの感想

雪と冬に閉ざされた山国の生活ぶりを仔細に表した作品。鶏卵が凍るなどなかなかリアル。純文学らしい純文学。

更新日: 2016/06/17
1dbde5ace62dさんの感想

東北を思い出す。全て見たことがある描写だ。