「新生」の感想
新生
しんせい
初出:「東京朝日新聞」1918(大正7)年5月1日~10月5日、1919(大正8)年8月5日~10月24日

島崎藤村

分量:約923
書き出し:序の章一「岸本君——僕は僕の近来の生活と思想の断片を君に書いて送ろうと思う。然《しか》し実を言えば何も書く材料は無いのである。黙していて済むことである。君と僕との交誼《まじわり》が深ければ深いほど、黙していた方が順当なのであろう。旧《ふる》い家を去って新しい家に移った僕は懶惰《らんだ》に費す日の多くなったのをよろこぶぐらいなものである。僕には働くということが出来ない。他人の意志の下に働くということ...
更新日: 2022/02/23
ace0443be3bcさんの感想

私小説が作者の実生活を主な題材として使う以上、登場人物たちにもモデルとなる実在の人物がいる。 時には、モデルたちにとって、公表されては困る事件が描かれる場合もあるだろうし、それらが彼らにとっての「事実」とは思えない場合もあれば、描かれた自分に不服を覚える場合もあるだろう。 当然のことながら、彼ら及び事件は作者によって解釈され、変形された形で小説には現れてくるからである。 モデル問題は、訴訟になるものは別としても、モデルに使われることで当事者が多大な迷惑を被る隠れたケースは 、かなりな数にのぼるに違いない。 著名な例として、まず挙げられるのが、この島崎藤村「新生」の島崎こま子である。

更新日: 2017/12/16
5a0cb9575e26さんの感想

66歳になる、うちの主人も47歳の姪を浅ましい目付きで見ていてぞっとする時があります。現代でも叶うことなら、姪に手を付け、一人で出産させ、里親も探さず、親元に帰す。 そんなゲスの極みに憧れる男は実在すると思います