おもしろいアイデアが散らばっている。 女性の登場人物が皆どこか残酷なのは子を産まなくなり、母性を失ったことの表れなのだろうか。対称的に人造人間の女性は優美でもろく、男性はそちらに心惹かれる。 最後の人間賛歌にはゾッとさせられる。人間がいなくなり、戦争が無くなったからこそ賛美されるということか。
まるで現代に書かれたかのような見事で皮肉に富んだ話。日本の今を描いたみたいだ。
「風呂敷どこまで広がるん?!」ツッコミどころ満載ながらも、昭和SFのレトロな文体で楽しめた。
名著礼賛漫画「バーナード嬢曰く。」の登場人物、 神林しおりのオススメ作品として紹介されていたので読んでみました。 青空文庫の利用すら初めてでしたが、書き出しから文章も読みやすく、物語もテンポよく進んでいくので最後まで一気に読み切ることができました。 一時間で読み切れて、しっかり満足感を得ることができる。 短編小説っていいものだなと感心しきりです。 海野十三氏の作品は短いものが多いようなので、もっとたくさん読んでみようと思います。 ※あらすじに思いっきりネタバレが書かれてしまっているのでご注意ください!
政治も科学も使いよう…ということが実感できる作品。 外部要因的な危機のせいではなく自分たちのせいで滅んでいく人間に考えさせられた。 ただ、博士でも権力者でもない人間がもう少し抵抗できたら深みが出たのかとも思う。しかし、クライマックスにて淡々と進んでいく様子は良かった。 PS.親友同士の恋(?)がどうなったのか気になる!
「音楽による支配」という前評判を聞いて読みました。ディストピア世界と、その中にいる人と政治家と科学者の話。