海野十三
戦前の国際都市であり、西洋、日本、中国の諜報の坩堝であった上海が舞台となっているところが、この作品のスリリングな面を増長している。この時代の“人造人間”とは如何に?と思い読みすすめると、意外な結末に当たる。だが、国際スパイの読み物と捉えれば、結構楽しめる作品です。
おもしろかった! SFの短編として今でも残りつづいている理由がわかる。誰ひとりとして無駄な登場人物がおらず、ハイスピードで進む展開に読み進める手を止められない。