「渓をおもふ」の感想
渓をおもふ
たにをおもう

若山牧水

分量:約9
書き出し:疲れはてしこころのそこに時ありてさやかにうかぶ渓のおもかげいづくとはさやかにわかねわがこころさびしきときし渓川の見ゆ独りゐてみまほしきものは山かげの巌が根ゆける細渓の水巌が根につくばひをりて聴かまほしおのづからなるその渓の音二三年前の、矢張り夏の真中であつたかとおもふ。私は斯ういふ歌を詠んでゐたのを思ひ出す。その頃より一層こゝろの疲れを覚えてゐる昨今、渓はいよ/\なつかしいものとなつて居る。ぼんや...
更新日: 2024/04/24
19双之川喜41さんの感想

 飯能で 仕方なく 止宿したところは 繭宿らしく 下等な 商人どもが 泊まり合わせて 牧水の 靜かな 心を 乱された として 腹を 立てている。繊細な お人柄か。 

更新日: 2021/10/05
阿波のケンさん36さんの感想

渓と山の風景に憧れた作者の心の風景に触れた気がする。今よりずっと時間の過ぎるのがゆっくりだった時代の風景は又格別だったであろう。8cさんの故郷でもある風景も聞きたかった。

更新日: 2021/10/04
8c1923ab1693さんの感想

一昨年の正月帰省の折、在所までの通り沿いにある牧水生家に久しく立ち寄りました。生家の南に流れる坪谷川とそこから見上げる尾鈴山の四季それぞれの情景は、牧水が見た時と差程の変わりが無いと思います。山と渓を愛した牧水の原点は、間違いなく此処なのでしょう。