「余が言文一致の由来」の感想
余が言文一致の由来
よがげんぶんいっちのゆらい

二葉亭四迷

分量:約5
書き出し:言文一致に就いての意見、と、そんな大した研究はまだしてないから、寧ろ一つ懺悔話をしよう。それは、自分が初めて言文一致を書いた由來——も凄まじいが、つまり、文章が書けないから始まつたといふ一伍一什《いちぶしじふ》の顛末さ。もう何年ばかりになるか知らん、余程前のことだ。何か一つ書いて見たいとは思つたが、元來の文章下手で皆目方角が分らぬ。そこで、坪内先生の許へ行つて、何うしたらよからうかと話して見ると、...