「いなか、の、じけん」の感想
いなか、の、じけん
いなか、の、じけん
初出:「探偵趣味」「猟奇」1927(昭和2)年7月~1930(昭和5)年1月

夢野久作

分量:約1
書き出し:いなか、の、じけん備考みんな、私の郷里、北九州の某地方の出来事で、私が見聞致しましたことばかりです。五六行程の豆記事として新聞に載ったのもありますが、間の抜けたところが、却って都に住む方々の興味を惹くかも知れぬと存じまして、記憶しているだけ書いてみました。場所の事もありますので、場所と名前を抜きにいたしましたことをお許し下さい。底本:「夢野久作全集4」ちくま文庫、筑摩書房1992(平成4)年9月2...
更新日: 2024/04/19
ジャスミン茶さんの感想

淡々と記録してるだけなのに恐ろしくリアルで震える 九州+田舎の片鱗に触れて震えたい方向け

更新日: 2024/02/13
8eb05d040692さんの感想

実際にあった事件のことを書いてあるらしいけど、多少の脚色はあると思いました。 結構ゾッとする事件もあったのね。

更新日: 2022/06/02
334d61747631さんの感想

「郵便局」が特にヤバイ怖すぎ!

更新日: 2022/04/20
cdd6f53e9284さんの感想

読み終えたあとの充実感が、半端ない。 この久し振りの読後の高揚感を何に例えればいいか、深沢七郎作品か、いや、ちょっと違う、しばし考えたのだが、すぐにあれだなと思い当たった、柳田國男の「遠野物語」だ。 「遠野物語」が土俗的怪異を描いたものなら、この「いなか、の、じけん」はズバリ土俗的猟奇犯罪録だが、壮絶な事件がこれだけ並ぶと却って崇高感さえある。 「遠野物語」と比べたら、そりゃあ、いささか上品さには欠けるかもしれないが、なにしろこちらは地を這ってでも生き抜く民衆のふてぶてしい活力の一種気高さで十分に対抗できる。 すべてのエピソードを紹介するわけにはいかないけれども、こんなのはどうだろう。 エピソード③夫婦の虚空蔵 若い巡査が子守娘から 「あの夫婦は産んだ子を皆売って、その金で自分たちは旨いものを食い酒を飲んでいる」と聴き込み、その百姓夫婦のところに調べに行った。 夫婦が言うには、「14歳と9歳の娘は綺麗な着物を着せてくれる人の所へ喜んで行った、男の子は5歳のときに見世物師に売った」とかで、かく言う女房はいまも腹んでいるようだ。 それを見て巡査は問う「まだほかに子供はないか」 すると、夫婦はたちまち真っ青になってひれ伏し 「実は、喰うに困って5人ほど堕胎しました、ご勘弁くだせえまし」 愕然として巡査は言う。 「なんでそんな勿体ないことをする」となじると 「へへへへ、それ程でもございませんですよ、酒さえ飲めば幾らでもできますので」 巡査は、気味が悪くなって家を飛び出した。 署に帰って報告したところ、あの夫婦は既に堕胎罪で二度ほど処罰されている低能で、村の者からは誰も相手にされていない夫婦だと知る。 人買いに間引きと話は壮絶だが、20まであるエピソード、まだまで凄いのが控えている。 この思わぬ経験が自分の硬直化した読書習慣を反省する機会になった。 長い間の読書習慣によって徐々に好みが培われ「傾向」が確立してしまうと、そこから外れた作家や作品に改めて近づくことに困難を感じるようになる。 たぶん、それは仕方のないことなのだが、しかし、そのような悪癖は機会さえあれば打破したいと常々思っていたこともまた事実だ。 その意味でいうと「外れた作家」の一人が夢野久作で、「機会」が青空文庫ということになるだろうか。 もし青空文庫を読み始めてなかったら、この夢野久作の傑出したドキュメント「いなか、の、じけん」との出会いは、たぶん、生涯なかっただろう。 よかった、よかった。

更新日: 2022/01/19
1a21e505eaf4さんの感想

素朴なようで田舎ならではの事情もあるようで驚きながら読んでいるうちに読み終わってしまった。とんでもないところへころげ落ちていくような話が多いのである。エログロ破廉恥とでもいおうか、とはいえ、そのなかに、苦いユーモアも含まれて読み進めていくうちに筆ものってくる。通しで読めてよかったです。

更新日: 2021/03/12
19双之川喜41さんの感想

 実録 話を盛ってあり 名手の手になるので 抱腹絶倒 七転八倒 腹筋が 痛くなる。 即効妙薬 読まなきゃ損と感じた。

更新日: 2021/03/12
2014ba696804さんの感想

タイトルに期待してたものは読めた気がします。そこそこに楽しくそこそこに生々しくそこそこに怖い。

更新日: 2021/01/18
66e1784ec180さんの感想

田舎の集落独特の下卑たユーモラスさは逸品。 しかし、ファンとしてはこれをおすすめ50選に加える意味が解らない。 有名な『瓶詰の地獄(瓶詰地獄)』辺りが夢野久作の真骨頂なのに。

更新日: 2020/03/15
3040810d7d7aさんの感想

良かった。

更新日: 2020/03/13
58670ebe546aさんの感想

夢野久作さんなので、どんだけオドロオドロしい事件かと思ってドキドキしましたが、本当に怖い話から、ちょっと笑える話まで、いなか、というよりも身近で起きそうな話ばかりで、日常生活が生き生きと描かれていてとても面白く読みました。話し言葉や方言が、なんだかどこかで耳覚えのある言葉だったのが、また印象的でした。

更新日: 2019/12/20
6b2bd3390098さんの感想

腹筋崩壊注意 笑笑 夢野ファンなら思わず、アハアハと笑ってしまうのでは?

更新日: 2018/10/22
0a7502940ddfさんの感想

思わずクスッとするような話やゾッとするような後味の悪い話も。

更新日: 2018/03/05
高尚な文は書けないレタスさんの感想

薄気味悪いなぁ笑

更新日: 2017/10/20
4e800386d6feさんの感想

アリバイの話が好き

更新日: 2017/05/05
456e94a2268cさんの感想

作者が集めた実話集とか。 農村ののんびりした話から、かなりきわどいものまで多彩にわたる短編集。楽しみました。

更新日: 2017/03/08
aokikenichiさんの感想

期待値が高過ぎたため面白くなかった残念

更新日: 2017/01/01
f73e1ddb9627さんの感想

気味が悪いけど面白く飽きずに読み進めることができた。

更新日: 2016/06/25
微睡みの白兎さんの感想

田舎ではこういう事件も人々の娯楽であったのだろう。 間抜けな話題から複雑な事件まで。いろいろ詰まった玩具箱のような作品。

更新日: 2016/06/17
鳥谷さんの感想

どんな反応をすれば良いのか、世の中にはこんなことがあるのだと思えば良いのか

更新日: 2016/03/29
a98a2cd23bf1さんの感想

いろいろな傾向の話が あって 飽きません。 悲惨な結末より ほっとする話が 好きです。