「蜘蛛の糸」の感想
蜘蛛の糸
くものいと
初出:「赤い鳥」1918(大正7)年7月

芥川竜之介

分量:約8
書き出し:一ある日の事でございます。御釈迦様《おしゃかさま》は極楽の蓮池《はすいけ》のふちを、独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。池の中に咲いている蓮《はす》の花は、みんな玉のようにまっ白で、そのまん中にある金色《きんいろ》の蕊《ずい》からは、何とも云えない好《よ》い匂《におい》が、絶間《たえま》なくあたりへ溢《あふ》れて居ります。極楽は丁度朝なのでございましょう。やがて御釈迦様はその池のふちに...
更新日: 2025/05/24
85b04dfb2804さんの感想

読む量が少なくて小説を読むことが苦手な人におすすめです。

更新日: 2025/04/11
f1d17b248511さんの感想

よかったです

更新日: 2024/07/23
71a742077dc4さんの感想

最初読んだときは、 『地獄に落ちても善行を積んでいれば救いはあるし、自分だけ助かろうとする利己的な振る舞いはよくないよね』 くらいの道徳的な内容だと思ってました。 でも、何度か見返すうちに全く違う見え方が見えてきました。 ①まず、お釈迦様は『人の命はたくさん奪っているのに、たった一匹の蜘蛛の命を見逃した』カンダタをなぜ助けようと思ったのか? →これって、お釈迦様にとって人の命よりも蜘蛛の命の方が尊いということではないでしょうか? (人が思う程、人の命ってそんなに重いものでもないよーという皮肉を感じる気がします) ②全てはお釈迦様の掌の上 苦しい地獄から這い上がるために、か細い蜘蛛の糸を必死で登るカンダタにとっては、糸が切れることがなによりも恐ろしいこと。 そんなカンダタが『これはオレのものだ発言』をした途端、蜘蛛の糸が切れる。 その後、悲しそうなお釈迦様がわざわざ描かれてる。 →ここで気になったのは、『地獄の住人を救うのも、見放すのも天上の人(お釈迦様)の気分次第ではないか?』ということです。 確かに、『蜘蛛の命を見逃した』とか『利己的な振る舞いを見せたからダメだよね』とか理由はあるんでしょう。 でも、フェアじゃなくないですか? 決めた人が『お釈迦様(偉い人)だから』そういうものだと思わされてるような気がするんです。 だからこそ、ここでは ①お釈迦様ってそんなにいい人かな? ②『力なき者の運命は力ある者によって決められる。』 が描かれているようにも思いました。

更新日: 2024/03/21
b63564695e6fさんの感想

3.8位を付けたいのですが、1つ単位なので4とさせていただきます。 自分の人間観を振り返らせる作品だと思います。描写がきれいです。

更新日: 2024/03/02
b54aecd69a16さんの感想

短いので読みやすいです。徳を積む大切さというものを学んだ気がします

更新日: 2023/12/27
4349bbce053fさんの感想

字の本を読む習慣をつけようと、最初に手に取った本作。物語の構成も表現も分かりやすいため、すぐに読める。

更新日: 2023/08/11
06f69e7294ddさんの感想

蜘蛛の糸は、糸で、助ける所が、面白かったです。私は、とても、心に、残りました。

更新日: 2023/05/24
ネモフィラさんの感想

救済だったのに、浅ましさからぷっつり切れてしまった。 人間のやりそうな事だし、仮に悪人が這い上がって極楽に来たら。 極楽の安寧が崩れそうで怖い。 そうならない物語だけど。短編でもサクッと読める。

更新日: 2023/04/04
1aa91ba48629さんの感想

蜘蛛にかけた慈悲心分の細い糸だから、慈悲心が失われれば切れてしまう。

更新日: 2023/03/02
白川千秋さんの感想

何度読んでも考えさせられる物語。 お釈迦様の内心についての解説があるが、あくまで読み手の推測だろうと思う。 実際は、蓮の花のように、無色で善悪超越した存在なのではないか。 他の命を疎かにする心の現れ方はイロイロある。 現世における殺人も、 地獄から這い上がるために蜘蛛の糸から他人を蹴落とす行為も、 等価なのかもしれない。 輪廻転生の際、蜘蛛の命を尊重したことと等価な世界、すなわち、蜘蛛が生きられる世界が開かれたのかも。 蜘蛛の世界は、人間の世界とは違うだろうから蜘蛛なりの処世術があるだろう。 蜘蛛であるがゆえ、ムシケラとして人間に殺されることもあるであろう。

更新日: 2023/02/18
cbeb8d424306さんの感想

戦争では敵味方殺戮が繰り返されている。天のお釈迦様はどう裁きをつけられるのだろう。社会で人を殺めると罪人と呼び、戦争では敵を殺すと英雄という。人の生死も奥が深い気がする。利己主義と個人主義は何がちがうのかな?太宰治の作品に灯台守が団らんの最中に遭難者が、声を出すのをためらって波にさらわれた文章を思い出しました。善悪の事はとても難しい。

更新日: 2023/02/03
c218cae47769さんの感想

ふむふむ!! どこかで聞いた説教みたいだ。悪人だけではない、善人と思われている人も、どこかに持っている思いがそのままあらわれている。

更新日: 2022/12/04
7a44b064740dさんの感想

考えさせられた……。

更新日: 2022/09/29
77786eb5fbc6さんの感想

極楽の描写が美しい。

更新日: 2022/08/28
c0cdee221792さんの感想

蜘蛛の糸 芥川 竜之介 ●短期的な利益に飛びつき、後に起こることへの予測と対応不足。 これは現代社会にもはてはまると思う。 運による一時の成功で富を気づいても、崩れ落ちるのはすぐかもしれない。 そうならないために、再現性のある成功を成し遂げられるかが重要な指標だと考える。 ●再現性のある成功(長期的に利益をもたらすために) 再現性のある成功を収めるためにはどうすればよいか。 陀多は蜘蛛の糸を登り、「しめた。しめた。」と言った。ここには、他の人たちと違い、おれは得をしたと言うような天狗になっている言動が読み取れる。 つまり、彼には謙虚さがなく、成功の要因を理解していなかった。 蜘蛛の糸が降りてきた。という運が良かったで済ますことができる事象にも、その要因は必ずある。ここでは、現世で蜘蛛を助けたということが要因だった。 彼は、糸がなぜ自分に降りてきて登ることができたのか(運をつかんで成功する)を謙虚に分析し、現世で蜘蛛を助けたことがあった(要因)ということに気づくとができれば、再度その要因を起こすことで(例えば、他の人を助けることを考え、一人ずつ登らせる)、再現性のある成功をつかめたのではないかと思う。 つまり、再現性のある成功を収めるためには? ・成功しても謙虚さを失わないこと。 ・成功の要因分析。運だとしても運が起こった要因が必ずある。 これを繰り返すことができるかだと考える。 自問自答 なぜうまくいったのか? 失敗したときは当然原因を考えるが、成功のときは忘れがちである。

更新日: 2022/07/15
eccc928e5419さんの感想

将来地獄に落ちたときのために 家の中に入ってきた虫をそっと逃がす日々を送っています

更新日: 2022/06/17
NEWS さんの感想

カンダタはなぜ長い命を殺し、短い命を助けたのかとても知りたいです。 私の予想 カンダタは自己中心的だから。

更新日: 2022/05/22
0019a5a5b4c5さんの感想

短くて読みやすい。 些細な善良な行為でも極楽浄土へ行くチャンスは与えられるが、自分だけで独占して他者を蔑ろにすると、そのチャンスはすぐになくなってしまう。

更新日: 2022/04/27
1cd59943ed29さんの感想

自分だけ助かろうとするのではなく、皆で協力して困難な状況を打破するというのが大切ということでしょうか。  人間は追い詰められたとき、本性が出るといいますから。  なぜ陀多は蜘蛛を潰さなかったのか。 感想に自己中心的な性格だったからでは、とあり腑に落ちました。

更新日: 2021/12/03
89bdd797d27cさんの感想

カンダタを救うのもお釈迦様の気まぐれで、蜘蛛を救ったカンダタと本質は同じ。人の行動は気まぐれに左右される浅ましいものかもしれない。 カンダタは自分勝手なのが良くないと言うけれど、垂れていた糸を登ったことは自然判断だと思う。他の罪人を優先したり、一人ずつ登らせたところで、他の罪人を救うのはお釈迦様の本意に反するはずだ。 結局、救うも救われないも気まぐれで、人間は浅ましいものということでしかないのではないか。